「和室を洋室にしたい」と考えたとき、多くの人が真っ先に気になるのが、そのリフォームにかかる費用です。畳部屋からフローリングへのリフォーム費用は、部屋の広さ、選ぶフローリング材の種類、そして工事の方法によって大きく変動します。ここでは、一般的な六畳間の和室を例に、その費用の内訳と相場を見ていきましょう。まず、工事の方法には、大きく分けて二つのパターンがあります。一つは、畳を撤去した後に、床の高さを調整する下地工事を行い、その上にフローリングを張る「本格的な工法」。もう一つは、畳はそのままで、その上に直接ウッドカーペットやフローリングマットを敷くだけの「簡易的な工法」です。当然、費用が安いのは後者の簡易的な工法ですが、ここではより満足度の高い本格的な工法について解説します。本格的な工法の場合、費用の内訳は主に「材料費」「施工費」「諸経費」の三つに分かれます。材料費の中で最も大きな割合を占めるのがフローリング材そのものです。安価な複合フローリングから、高価な無垢フローリングまで、選ぶ素材によって価格は大きく変わります。また、床の高さを調整するための下地材(根太や合板)や断熱材なども材料費に含まれます。施工費は、職人さんの人件費です。畳の撤去、下地工事、フローリングの張り付けといった作業にかかる費用がこれにあたります。諸経費には、撤去した畳や廃材の処分費用などが含まれます。これらを合計すると、六畳間の和室を一般的な複合フローリングにリフォームする場合、その費用相場はおおよそ15万円から25万円程度となります。もちろん、無垢材など高品質な材料を選んだり、壁や天井のクロス張り替え、押入れのクローゼット化なども同時に行う場合は、さらに費用が加算されます。正確な費用を知るためには、必ず複数のリフォーム業者から相見積もりを取り、工事内容と金額を比較検討することが不可欠です。