賃貸物件からの退去時に、クッションフロアの傷みや汚れが原因で張替え費用を請求される可能性があります。「できることなら費用を抑えたい」と考える方にとって、DIYでのクッションフロア張替えは、大きな費用削減に繋がる魅力的な選択肢です。しかし、賃貸物件でのDIYには「原状回復義務」という重要な制約があるため、適切な方法を選ぶことが不可欠です。ここでは、退去時の費用削減を目的とした、DIYクッションフロア張替えのポイントと注意点をご紹介します。DIYでクッションフロアを張り替える最大のメリットは、やはり「工事費(人件費)」がかからないことです。業者に依頼すると発生する数万円から数十万円の工事費を丸々節約できるため、総費用は主に「クッションフロア材本体費」「必要な道具の費用」「廃材処分費」の3つに絞られます。費用を抑えるためのDIYのポイントとしては、まず「適切なクッションフロア材の選択」です。賃貸物件では、既存の床を傷つけず、退去時に容易に原状回復できることが最優先されます。そのため、糊を直接床に塗布するのではなく、「置き敷きタイプのクッションフロア」や「貼って剥がせるタイプのフロアシート」を選ぶと良いでしょう。これらは裏面に滑り止め加工が施されていたり、吸着タイプになっていたりするため、糊を使わずに既存の床の上に敷き詰めることができます。デザインも豊富で、本物のフローリング調やタイル調など、様々なものが手に入ります。次に、「道具の準備」です。カッター、定規、ハサミ、メジャー、鉛筆、そして必要であればクッションフロア用の両面テープ(仮止め用)など、基本的な道具を揃えましょう。これらの道具はホームセンターなどで手軽に購入できます。DIYでの作業手順としては、まず部屋の寸法を正確に測り、クッションフロア材をカットします。壁に沿ってぴったりと敷き詰めるためには、型紙を作ったり、少し大きめにカットしてから微調整したりする工夫が必要です。柱や凹凸のある部分は、カッターで丁寧に切り込みを入れて合わせていきます。空気が入らないよう、中心から外側に向かって空気を押し出すように敷き詰めていきましょう。ただし、DIYには注意点もあります。一つは「仕上がりの品質」です。プロのような完璧な仕上がりを求めるのは難しいかもしれません。
退去時のクッションフロア張替えDIYで費用削減術