家づくりを計画する際、費用やデザイン性と同様に重要なのが「工期とスケジュール」です。リフォームと新築では、工事の規模や内容によってかかる期間が大きく異なり、仮住まいの必要性や、いつ頃から新生活を始められるかといった、生活への影響も考慮しなければなりません。ここでは、時間軸という視点から、リフォームと新築の工期とスケジュールについて比較検討します。 新築住宅の場合、計画から完成までの期間は、一般的に「長く」なります。土地探しから始まり、設計、各種申請、地盤調査、基礎工事、本体工事、外構工事など、多くの工程を経る必要があります。注文住宅であれば、設計の打ち合わせだけでも数ヶ月かかることも珍しくありません。全体の期間としては、最短でも1年前後、長い場合は2年以上を要することもあります。この間、現在の住まいの家賃や、仮住まいが必要な場合はその費用も発生します。新築を検討する際は、長期的な視野で計画を立て、ゆとりを持ったスケジュールを組むことが重要です。 一方、リフォームの工期は、その「規模」によって大きく変動します。例えば、水回りの設備交換や壁紙の張り替えといった部分的なリフォームであれば、数日から数週間程度で完了することが多く、仮住まいの必要がないケースも少なくありません。しかし、間取りを大きく変更する大規模なリノベーションや、増築を伴うリフォームの場合、数ヶ月から半年、あるいはそれ以上の期間を要することもあります。この場合、新築と同様に仮住まいが必要になることもあります。リフォームのメリットは、工事の範囲を自分で調整できるため、スケジュールをある程度コントロールしやすい点にあります。 仮住まいの必要性も、工期と密接に関わります。新築や大規模リノベーションでは、基本的に仮住まいが必要となりますが、部分的なリフォームであれば、生活しながら工事を進められる場合もあります。しかし、生活空間が制限されたり、騒音や埃が発生したりするため、ストレスを感じる可能性も考慮しておくべきでしょう。 このように、リフォームと新築は、それぞれ工期とスケジュールに大きな違いがあります。いつまでに新しい住まいを必要としているのか、現在の住まいをどの程度長く離れられるのかなど、ご自身のライフプランに合わせて、最適な選択をすることが求められます。
時間軸で考えるリフォームと新築の工期とスケジュール